Chin-Kana(陳佳奈) - モデル/医者

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つらくても、逃げないで向き合う

 
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Chin-Kana(陳佳奈) - モデル/医者

医大卒業後、本格的にモデル活動をスタート。07年に開催されたアジアNO.1のスーパーモデルを決定するコンテストでは唯一の日本人として入賞。現在はMajor Model Managementと契約しNYをベースにファッションショー、雑誌、ビューティーの動画など様々なモデル活動を行う。今後は医師となって健康の啓蒙活動をしていきたいと意欲的。漢方や薬膳などを取り入れた内側からの健康と美容を目指しているそうだ。モデルの仕事に嫌気がさしたこともあった、と赤裸々に語ってくれたカナさん。そんな彼女のこれまでの歩みをLIVE!!


対談者:Dragon

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挑戦者KODOくんの紹介。競争の激しい医療業界、モデル業界にいながらも、全くギラギラしてる感じはなく、むしろとても自然体なカナさん。モデルの仕事をしながらアメリカで医学の勉強に挑戦する、彼女の人生観を聞いた。

 

18歳スカウトを受けた中で気になった大手芸能事務所に電話し所属

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― モデルの仕事はいつから始められたんですか?
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事務所に入ったのは大学生のとき、18歳でした。

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中学生のときによくスカウトされてたんですけど、中高と学校が厳しくて断ってたんです。ただ中3の時に声をかけられた事務所がずっと気になってはいて。高校の時にもその事務所から電話が来たんですけど、親が勝手に断っててしまってずっと心残りでした。学校が厳しいならレッスンだけでも無料でいいから通ってみないって熱心にスカウトしてくれていたので、大学入ったらモデルをやってみようと思っていたんです

 

ヘアショーのモデルとかは学校にばれないので、こっそりやっていましたけど。笑 そこでは背が高いことが喜んでもらえて、もっとやってみたいと思っていました。

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― モデルの世界ってやっぱりギスギスしてるんじゃないですか?
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モデルの仕事が好きっていうモデルさんに今まで会ったことないです。     私は好きですよ。ギスギスしてる人って実際はあんまりいないです。まぁでもモデル同士集まると愚痴大会みたいになるくらい嫌なところも多いですけど、楽しいと思ってやらないとやってられないですから。笑    

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― 安心しました笑 どうしてモデルの仕事を始めようと思ったんですか?
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 元々背が高くて痩せてることがコンプレックスだったんです。背を活かしてバスケットボールもずっとやってたんですけど、もっと女性らしくいたいという願望は常にありました。それってスポーツでは叶えられないんです。スポーツって男性的なものだから。

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― モデルは綺麗の基準みたいなものですもんね。
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そうですね。モデルだったら背が高くてやせていても美しい、綺麗ってなるし、女性の憧れ理想を表現する世界なので女性らしくいられる。背が高いことも活かせると思ったんです。

 

それで大学に入って気になっていた事務所に連絡した、その時は当時スカウトしてくれた方が不在で。後日もう1回電話したら今度は事務所にいて「覚えてるわよ!ぜひ事務所に遊びにきて」と。それでさっそく会いに行くと、「いい感じに育っててくれて嬉しいわ。即所属しましょう」といってくれました。

 

ちょっと痩せてね、とも言われました。

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― 体型変わってたんですか?笑
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10代だから顔もパンパンで笑 高校生くらいからガリガリではなくなっていました。女性ホルモンの影響もあったのかな。食事をコントロールするっていう概念がなかったし、体重計にも乗っていなかったから結構太っていたかも。

 

事務所に入ってからも大学のバスケ部に所属していました。バスケは好きだったけど怪我も多かったのでもうやらないつもりだったのですが、医大だから女性が少ないし経験者ということで熱心に勧誘され入部していたんです。

 

2年生の終わりにやめて、そこから医学の勉強をしながらたまにオーディション行っていたものの、あまり受からず。モデルという仕事をするために何をしたらいいのか全然わからなくて。美容にもファッションにもあまり興味がなかったし事務所でもあまり教えてくれなかったのですが、1つだけショーのビデオを見て歩きの練習をするように言われ、練習をしていたくらいです。

 

でも何かした方がいいだろうという思いはあって、演技レッスンだけは週1でけっこう真面目にいっていました。

 

でもオーディションもあまりなかったし、「事務所にいる意味がないのでもう辞めますと伝えたんです。そしたら「そんなことないよ、オーディションあるよって言われてオーディションを紹介してもらえるようになって。そこからちょくちょく受かって仕事をするようになったんです。22歳くらいの時です。

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― 1度辞めようとされたってことはモデル一本で食っていくぞって感じでもなかったんですね。
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モデルで食べていこうとは全然考えてなかったですね。はじめはバイトみたいなものだと考えていました。大学生が片手間にやるもの程度に考えていたんだと思います。世の中なめていましたね。笑

22歳Y’sのショーでフィレンツェに出張。海外への憧れを強くする

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― どうして海外に出られようと思ったんですか?
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もともと漠然とした海外への憧れはありました。

 

モデルを始めた時から富永愛さんに憧れていて、海外でショーモデルとして活躍しているのを見てすごいなぁ、いつか私も海外に行ってショーのステージを歩いてみたいな、と思っていました。

 

マネージャーからは「今はアジア人は愛ちゃん一人いれば十分だから厳しいよ。」と言われて、確かに富永愛さんには絶対勝てないと思って諦めていました。

 

ですが仕事でY’sのフィレンツェでのショーに参加した時に、初めて他のモデルさんたちと交流する機会があって。移動時間も一緒で観光も一緒にして、そこで海外で仕事をしている人の話が聞けて、「いいな、こういう感じの仕事をしたいな」と憧れの気持ちが再燃するのを感じました。  

 

それからもっととモデルの仕事を本格的にしたいと思い、大学を卒業してから少人数制のモデル専門の事務所に移籍しました。モデルをするにはギリギリの年齢だと思ったので、医師としてのキャリアよりモデルを優先しました。

 

でもその時も1年モデルを体験したら医師に戻ろう、くらいの気持ちで。まだモデルの仕事をなめていましたね。

29歳色々嫌になり、モデルをやめて英語を学ぶためNYに留学

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― それから海外で本格的にモデルとしてやっていこうとニューヨークに来られたんですか?
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ニューヨークに初めて来たのは28歳だったと思います。色々な縁があって1週間NYに滞在する機会があったんです。

 

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最初はNYモデルやりたいと思ってたくさんのモデル事務所で面接を受けていたんですけど、心のどこかで見つかるわけないと思っていて。案の定なかなかいい返事はもらえず

 

1件だけいい返事があって契約書も手渡してもらえたのですが後から「こっちで仕事していくには英語で自分をプレゼンできないといけない。あなたの英語力では厳しいから、英語が上手くなったらまた来て。」メールで断られてしまって。

 

そこで心が折れて、ニューヨークは私には無理だと思ってあきらめてしまいました。私、ちょっとトライして出来ないとすぐに「もうダメだって投げ出しちゃうところがあって。

 

日本でのモデルの仕事もそう。ある程度モデルとしての理想の姿があって、そこになかなか近づけなくて、だんだん嫌になってきてしまいました。一流のモデルの人と体型や仕事の内容を比べては落ち込んで。

 

それでもうモデルの仕事自体嫌になっちゃって、投げ出して逃げるようにNYへ渡りました。事務所にもやめますと伝えました。でも引き留めてもらって、籍はそのまま置いてあります。結果、つながりを持っておいて良かったのですが。

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― では仕事をしようと思ってニューヨークに来られたわけじゃないんですね。
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本当に気をつけた方がいいですよw

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― 日本とアメリカでは法律が違うのに日本の弁護士の方がアメリカのロースクール に行く理由はどこにあるんでしょう?
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そうなんです。はじめは語学学生としてきたんです。昔から海外に住むこと、英語が話せることに憧れていました。周りに帰国子女が多くて、みんな英語が上手でたまに彼女達の外国人の友達が日本に来たりしていて、皆は楽しそうに会話していたけど、私はチンプンカンプン。

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それで大学3年生のとき英語をちゃんと勉強しようと思って英会話教室に通い始めて、ハワイのホームステイ&1ヶ月短期留学プログラムに参加したりもしていました。

 

また6才から仲良しの子がイギリスに住んでいたので、その年の春に英語力試しも兼ねて1人でその子を訪ねてみたんです。その子が英語を喋ってところを初めて見たのですが、私はさっぱり理解出来なくて。6歳くらいから知ってるあの子の言ってることがわからない!って結構衝撃的でした

 

でも旅行から帰った後は、いつも通り英語への情熱も尻すぼみで。笑 それでこの機会に本格的に英語を勉強しよう!と思ってアメリカに来ました。

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― じゃぁモデルの仕事はやめて、英語を勉強するための渡米だっんたんですね。
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そうなんです。でも語学学校だけではつまらないだろうから、せっかくだから医学の勉強もして医療の方に戻ろうと思いました。語学学校に3ヶ月程度通ってTOEFLのテストを受け、予備校の合格ラインに届いたのでやめて、すぐにアメリカ医師国家試験のための予備校に通い始めました。

 

でも学校に入ったはいいけど基本的に一人で授業のビデオをじーっと見るだけで。英語だから最初は何を言っているかわからず、巻き戻しては3回くらい見直したりして。疲れるので、勉強以外では英語を話したくなくて、当然友達も出来なくてすごい孤独でした。

 

語学学校は生徒同士で話したり、帰りにカフェに行ったりしていたけど、新しい学校ではひたすらDVDを前に一人で勉強していて、英語の会話を聞く機会も話す機会もない。だんだん何しに来たんだろうという気持ちになってきました。

30歳医学の勉強をやめ、現在のモデル事務所と契約。労働ビザを取得

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― それから医学の勉強をやめ、モデルをやろうと思ったんですか?
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それでも1年くらいは勉強を頑張っていたんです。

 

でも予想以上に難しくて、予定していた時期試験を受けられる状態ではなくて。貯めてきた留学資金も、あと半年か3ヶ月で尽きるっていう状態になってしまいました。英語も話せるようになっていない、試験も受けていない状況でこのまま日本に帰っても、恥ずかしくて親にも友達にも会えない。日本にも帰れないし、このままではアメリカにもいられない。どうしようと追い込まれていたんです

 

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こうなったらモデルしかない!今アメリカで生き残るための手段はモデルしかない!」そうやって追い込まれて、以前事務所回りの時に使ってブックを引っ張り出して、多少上達した英語で面接を回りました。すると2週間くらいで意外とあっさり決まったんです。ちょうど日本人欲しかったのよね、と言われタイミングが良かったのもあると思います。

 

それで明日からオーディション行ってくれと言われて、学生ビザ維持のために学校に行きつつオーディションに行きつつという生活が始まりました。

 

オーディションもちょこちょこ受かって。私は学生ビザだったので最初収入はすべてモデル事務所の口座に入ってたんですけど、その口座に一定以上たまったらビザを申請してくれるという仕組みがあって。3ヶ月くらいでその金額を超えたので、昔お世話になった方たちに連絡してビザの推薦状を14通用意してビザを取得しました。

 

追い込まれるとできるのかな、と。ほんとそれしかないという状況は大事ですね。

 
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― 追い込まれて今までの積み重ねがすべてつながったんですね。現在はどんなジャンルの仕事が多いんですか?
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雑誌の撮影もあるし、インターネットのEコマースのモデル、make up foreverのサイトの動画の仕事、ニューヨークのファッションウィークのショーなどいろいろあります。私は受けて受かったもの全部やっているという感じです。

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― でもやりたい仕事、嫌な仕事ってあるんじゃないですか?
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ハイブランドのショーは憧れですね。でもショーモデルをたくさん見ていて、自分の体型と身長ではちょっと厳しいと思ってそれをメインにやっていくのは難しいかなと感じました。

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― 白人を基準に作られてる世界ですもんね。
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そうなんです。それで今は撮影に力を入れていて、ビューティー関係のキャンペーンをやりたいなと思っています。

 

仕事は基本断ることはないですね。基本的に事務所から指示されたオーディションには全部行くし、受かったらやります。

 

オーディションに受かっても当日仕事場に来ないモデルというのも実は結構いるんですけど、そういうモデルにはなりたくないです。新人デザイナーの仕事のギャラは安いし、お金ではなく服のトレードだったりしてやりたくない気持ちはわかるのですが、私は受かったらいきます。

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― アメリカには無責任な人けっこういますよね。
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日本では連絡なしに当日仕事場に来ないモデルは見た事ないですね。

 

32歳初めてNYコレクションのショーに出演

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― モデルという仕事はなかなか安定しない仕事じゃないですか。大きな仕事はどっと入るし、仕事はないときはないし厳しい世界ですよね
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本当に。ビクトリアシークレットエンジェルのモデルたちなんて何億円も稼いでいて、そういう人と比べちゃうとキツイので、最近は人と比べるのではなく自分と比べることにしています。

 

彼女達のストイックさはすごいと思うし憧れもあるのですが、私はどうしてもストイックになりきれなくて。過去にトライしたけど、ダメで体も精神もボロボロになりました。弱いんでしょうね。だから今は自分に合ったレベルで頑張っています。

 

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― すごいと生き方と好きな生き方って違いますもんね。でも普通みんなすごいと思った方にひきずられていくじゃないですか。たとえ自分に向いてないことでも無理しちゃうっていうか。カナさんはそこがしっかり割り切れてて素敵ですね
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今も憧れはありますけどね。笑 すごいなって。

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― でもやんないですもんね 笑
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自分のレベルが追いつかないのに無理してもしょうがないかなって思いました。そういう考えができ出したのは今年からですけど。

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― とはいえ好きなことで食べて、好きなことを勉強してもう十分すごいと思います。
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モデルで生活出来るようになることがひとつの目標だったので、そこはなんとかクリアしたかなって思ってます。昔はモデルは稼げる仕事ではないと思っていてバイトしながらやるものだと思っていたんです。

でもモデル専門の事務所に移った時に、「うちは基本的にバイトは認めていません。モデルの収入だけで生活できるようになってもらいます。」と言われそこで考え方が変わりました。

バイトして生活できればOKと思っているのと、モデルの仕事がなくなったら生活できなくなると思っているのでは、オーディションに受からない時の焦り方が違うと思うんです。追い込まれ方が違う。

特に私の場合は追い込まれないと出来ない性格なのでそういう意識でいることは大切ですね!

32歳再びアメリカ医師国家試験の勉強を始める

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― 今も将来的にモデルだけで食っていこうと思ってはないんですか?

生涯の仕事は医学ですね。

 

モデルも好きだけどそもそも始めたのが遅いし、やっぱり本気でやっている子たちって、私が6年間医大に行って勉強しつつ、親の庇護のもと遊んでいた時期にみんなもっと必死にやっているわけですよね。その差は大きいなと感じます。

 

あと本当にファッションが大好き!というモデルも多いじゃないですか。心からファッションが好きな人には勝てないなって思います。私はどちらかというとコンプレックスから始まったから、そういう人と比べるとファッションへの愛は弱いなって感じます。

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― 日本で医師免許も持ってるんですか?
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はい。医師として働いているわけじゃないので、堂々と「医師です。」とは言えませんが。

― でもかなさんはよくいる資格ホルダーと違って、シンプルにその道に一番感心があるんですもんね。将来やりたいことですもんね
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人間の体って単純にすごいなと思うんです。勉強すればするほど。例えば腎臓のシステムを勉強していると、ここで塩分を吸収してこの部分でさらに濃縮してってすごく複雑に出来ていて、どうやってこんなにすごいシステムが出来たんだろう?と神秘を感じます。

 

去年はそういった人間の神秘的なシステムを紹介するために、朝日新聞のオンラインコラムで連載していました。もっと、「人間の体が面白い」「健康とはいかに価値があるのか」そういうことを伝えていけたらと思っています。

 

人体、興味ないですか?笑

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― 自分はなるべく目を向けないようにしてますね笑 小さいころからそういうことに興味があったってことは、やっぱりお父さんがお医者さんとかそういう身近になるきっかけがあったんじゃないですか?
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おっしゃる通り父は医者です。特にそういった人間の体について話をされた記憶はないですけど。中学生くらいからかな?保健の授業がとても好きでした。生物も好きで、特に遺伝の授業とか面白かったですね。子供のころから母に資格はとったほうがいいと言われていて、一番興味があったことがそういうことだったので、親のアドバイスも受けて医学部に進もうと決めました。

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― 日本とニューヨークでは医学の道へ進む時の難易度って全然違うんですか?
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比べるなら、今の私にとっては日本で医者をするほうが10倍くらい楽だと思います。言語が母国語だというのもそうですけど、アメリカでは競争が激しくて国家試験のテストの点数で進める科が決まってしまったりするんです。外国の医大卒というだけで進める科が狭まってしまいます。

 

医学の世界ですらそこまで競争社会ということに驚きました。

 

日本に帰って研修先見つけて好きな科を選んで働いた方が、これからアメリカで医者やるよりもずっと楽なんだろうな、とよく思います。でも今は修行みたいな感覚でとらえています。

 

今まで「もう無理」と投げ出してきたものを、今回は向き合ってやってみようと。

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― 不動産でも弁護士でも会計士でもアメリカは資格をとるのはそんなに大変じゃないですもんね。その分、資格保持者が多いので猛烈な競争が待ってますね。日本は逆で資格とるのが難しい分、そのあとの競争はアメリカと比べると少ないですよね。
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そうなんですか?でも医者に関しては、アメリカでも医大に入るのも難しいし入った後も競争って感じです。アメリカでは4年制大学を卒業してから4年間のメディカルスクールに通うのですが、大学の成績もすべて選考対象になるので一切気が抜けないようです。日本は医大に入るまでが大変、入ったあとは楽なんですけど。

 

今は図書館にいって勉強して、そこからオーディションに行ってって生活をしてます。

野望アメリカで医者になって子供向けの医学絵本を出してみたい

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アメリカで医者になって子供向けの医学絵本とか出してみたいです。朝日のコラムでイラストも描いていたんですけど、色んな人に子供に受けそう、と言われて。もっとみんなに健康を意識してほしい、でも大人になってからでは意識を変えるのは難しいので、子供をターゲットに出来たらいいな。健康に対する教育や食育を子供たちや若い世代にしていきたい。

 

せっかくアメリカにいるのでアメリカ人に向けてやってみたいです。

モデルに関しては目の前にあることを全て一生懸命やっていくだけです!

生き方つらくても、逃げないで向き合う

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 自分が決めた目標や、本当はやりたいけど大変で投げ出しちゃった、みたいなことからちゃんと逃げないで向き合う、それが最近のテーマです。

 

あとは目の前のことを一生懸命にやる。出来れば近い将来子供も産みたいなと思っているんですけど、目の前に子供がいれば一生懸命相手をするし、目の前に仕事があれば一生懸命やる。私は大変だとすぐポイッと投げ出してしまうところがあるけど、踏ん張ってちゃんと向き合う。そうなれたらと思います。でも基本は楽しく暮らすのが一番ですね。

 

昔から先のことをいろいろ考えていたけど、今は目の前にあることを大事にしていきたいと思っています。

贈る言葉とりあえずやってみるって大切だと思います!

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特に目的がなくてもなんとなく海外に行きたいと思っているのなら、3ヶ月だけでもとりあえず行ってみたらいいと思います。日本にいる時とは全然違う体験が待っているから。

実際に体験するのと、本を読んだりインターネットでみたりするのとでは全然違う。同じ日本人でも海外だと日本では出会えなかったような人と出会えたりする。そこでの出会いから何か広がるかもしれないし、困ったら意外とみんな助けてくれるから、一度海外に出てみるといい。私も日本にいる時はニューヨークでモデルをするなんて憧れの世界でしかなかったけれど、NYでの出会いや縁があって今その世界にいる。それは実際に来てみないとわからなかったことですからね。

とりあえずやってみるって大切だと思います!

 

BIOGRAPHY

  • 00歳東京に生まれる
  • 09歳ガリガリでのっぽの体型に悩み始める
  • 13歳渋谷のスクランブル交差点で初めてモデルにスカウトされる
  • 14歳頻繁にモデルのスカウトを受ける。やる気になるが学校が厳しいため断念。バスケ部に所属
  • 16歳人体を学ぶため、医大への進学を意識する
  • 17歳街で声をかけられ、ヘアーショーのモデルなどを務める。背が高いことを活かせる仕事だと感じる
  • 18歳医大に入学。スカウトを受けた中で気になった大手芸能事務所に電話し、所属する。所属すれば自動的に仕事がもらえると思っていたので、オーディションに戸惑う
  • 18-20歳バスケ部に所属し、モデルよりバスケをする
  • 21歳バスケをやめ、学業の傍らオーディションを受ける
  • 22歳Y’sのショーでフィレンツェに出張。海外への憧れを強くする
  • 23歳英会話教室に通い、ハワイで1ヶ月のホームステイを経験
  • 23歳イギリスへの一人旅。旧友の話す英語が理解出来ず、ショックを受ける
  • 24歳医大卒業&医師免許取得。研修医にはならず、医学書のアルバイトを始める
  • 24歳少人数制のモデル事務所に移籍
  • 24歳「東京ガールズコレクション」のミスコンテストのファイナリストに選出
  • 24歳韓国での「アジアパシフィックスーパーモデルコンテスト」にも出場。3週間の韓国での合宿を経て、3位入賞。アルバイトをやめる
  • 24歳東京ガールズコレクションに出演
  • 25歳初めてのテレビの仕事で世界ふしぎ発見のミステリーハンターを務める。仕事に対して甘い考えだった自分を反省する
  • 26歳資生堂ザ•コラーゲンのCMに出演する。がんばれば見ていてくれるという手応えを得る
  • 27歳BSで「USスタイル」というアメリカの生活を紹介するテレビ番組のパーソナリティを経験
  • 27歳知り合いの紹介で初めてNYへ。モデル事務所を探すも、全滅
  • 29歳モデルをやめて英語を学ぶためNYに留学
  • 29歳渡米後に決定したイプサのイメージモデルを務める
  • 29歳語学学校を経てアメリカ医師免許取得のため予備校へ通う
  • 29歳明石家さんまさんの食事会に参加し、さんまさんの選ぶ「イイ女」としてテレビで紹介される
  • 30歳英語を話す機会が全然ないことに対する不満を感じる
  • 30歳末医学の勉強をやめ、再びモデル事務所を探し、現在の事務所と契約
  • 30歳労働ビザを取得し、生活の基盤を整える
  • 31歳ショー、雑誌、ビューティーの動画など様々な仕事を経験
  • 32歳初めてNYコレクションのショーに出演
  • 32歳将来アメリカに基盤を置くことにし、再びアメリカ医師国家試験の勉強を始める

今後の挑戦

Chin-Kana(陳佳奈) - モデル/医者

海外飛び出し年齢:29歳(,

ニューヨーク(在住経験地:, ,

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