「どこでも働ける」時代だからこそ、「どこで働くか」が大事な時代

パリとニューヨークを往復する生活が始まった。

日本とニューヨークとは違い、

パリとニューヨークは出張の相性が良い。

例えば移動時間、

日本ーニューヨーク 14時間

だが

パリーニューヨーク 7時間

半分だ。

例えばお金、

日本ーニューヨーク 1200ドル

だが

パリーニューヨーク 350ドル

3分の1以下だ。

さらに出張だけではなく、

時差の相性も良い。

日本とニューヨークでは時差13時間でも

パリとニューヨークでは時差6時間だったりする。

ミーティングがとてもやりやすい。

ネットが普及したから、

場所を選ばずに自由に働ける時代になったと言われる。

本当にそうだろうか?

僕はこう思う。

むしろネットが普及して世界中の人と

仕事ができるようになったからこそ、

どこで働くか?

がより一層重要になってくると。

毎日、日本と米国、インド、パキスタンとミーティングをしているが、

これも僕が地理的に真ん中のフランスに住んでるから可能になった。

地球全体の中で、

自分はどのポジションを取るか、

で世界との働き方、働きやすさが変わる。

なぜなら

人は24時間働けないし、

できれば長いフライトは避けたいからだ。

「どこで働くか?とかどうでもいい。場所を決めずに動き続ければいい」

そんな人もいるだろう。「ノマド」という

言葉に憧れる気持ちはよくわかる。

でも俺らは人間だ。

必ず飽きる。

「動き続けること」に。

僕もかつては毎月1カ国と決めて旅してた時期があったし、

「脱ノマド化」した友人も周りにたくさんいる。

さらに家族を持てば、

現実的に移動し続けることは難しくなるし、

そもそも移動し続けることにそんなに興味すら無くなる。

それがリアルな人間だ。

つまり

「定住しながら世界と仕事をしたい」

「でもたまには他の国に出張も行きたい」

そんな人間っぽい自由な生き方を叶えるためにこそ

「世界の中でどこにポジションを取るか」

は重要な要素になってくる。

僕はうちの社員にも常々言っている。

「どこで働いても良い」と。

「動き続けたい時」は、

動き続けながら働けば良いし、

「家族も出来たし動き続けるのは飽きたけど、他の国に移住してみたい。でもたまには海外出張でNYに戻ってきたい」

と言うなら、海外出張しやすいエリアに引っ越したら良い。

これが本当の意味での

「どこでも働ける」時代の理想の形だと僕は思うし、

そんな選択の自由を感じられる会社を創っていきたい。