デジタルマーケティングの歴史

「オンラインオンライン」と今、世界どこを見渡してもビジネスの話のネタと言えば、事業のオンライン化だろう。今までアナログのビジネスだけをやって来た人もこのコロナでそれが封じられた今、オンラインへの移行が急務となっている、ということで、今日はオンラインビジネスに必須のデジタルマーケケティングの歴史について見ていきたい。

まず現状、デジタル広告の陣取り合戦はこうなっている。

Google Ad 35%(5兆円)

Facebook 21%(3兆円)

Amazon  7%(1兆円)

これは2020年のアメリカのデータだ。

もはや完全なる寡占状態。

Googleを主流とするリスティング広告、Facebookを中心とするSNS広告、そしてアマゾンによってデジタル空間は占領されている。確かに僕もここ数年使っている広告はSNSばかりで、新聞やPRにかける予算は激減した。もはや数字でフィードバックできない広告に投資する気はしない。

では、この寡占された世界に至るまで、デジタルマーケティングはどういう歴史を辿って来たのだろうか。

まずインターネットが実際に普及したのは1990年以降で、最初の検索エンジンは、1994年に開発されたYahoo!だ。同年、世界で初めてバナー広告を掲載。インターネット上での広告は新時代が始まった。



それから数年後、Google時代が始まる

1997年、Google検索登場。
2000年 GoogleAdwords提供開始
2003年 GoogleAdSense提供開始

SNS時代も幕開け

2004年 Facebook誕生
2005年 Youtube設立
Google、ディスプレイ広告提供開始
Google、Google Analytics提供開始

2006年 Twitter設立、Google社、Youtube買収
2007年 iPhone登場
2010年 iPad登場

とデバイスの進化と共に、さらなるインターネット人口が増え、デジタル広告が爆裂していった。

とざっくり見ていくと、今のデジタル広告の土台を作ったのは、明らかにGoogleとFacebookであり、もはや彼らがルールを作り、僕らはそのルールを理解し、うまく使いこなすしか道はないように思う。

ここすごい重要で、彼らのルールを理解しなければ僕らはどれだけいい商品を作っても顧客に届けることができない可能性がある。

そのいい例がSEOだ。

少しまで持てはやされたSEO(検索エンジン最適化)マーケティングだが、その専門会社は次々と潰れ、今はあまり聞くことがなくなった。実際、数年前に当時僕らの会社で外注していたSEO会社からも、「もうサービスを中止することになりました」と連絡がきた。SEOビジネスはもう成り立たなくなったのだ。

なぜ

その理由はGoogleがルールを変えたからだ。

スポーツでもそうだが競争には必ずルールがある。ルールがあるからこそ順位がつけられる。広告も全く同じで、そのルールの中でいい成績を出さないと上位にあげてもらえない。そのルールが変われば当然、順位も変わってくる。

昔長野オリンピックで世界トップだった日本のスキージャンプチームはその翌年から世界戦で全く勝てなくなった。それは、日本に負けて悔しんだ北欧の国々が、身長が高い選手が有利なように競技のルールを作り変えたからだ。

ルールが変われば勝者が変わる。

つまりルールを作る人が世界の覇者となれる。

なぜGoogleが世界を制したかを一言で説明すれば、素晴らしいルールを作ったからである。

検索エンジンならYahooを含め、Googleが登場するまでにいくつもあった。当時のルールは、サイト内にあるキーワードの総数でウェブサイトが評価されるというルールだった。そのあとは手作業でサイトを巡回し、評価の精度をあげていた。

それをGoogleが全く違うルールを導入した。

他からのリンクがいくつかあるか、を評価対象にしたのだ。今でいうレビューがいくつついてるかという民主主義的な発想に近い。

そこで一つの革命を起こしたGoogleは、もう一つの革命的なルールを作る。当時は、CPMと言って1000回表示あたりの広告費用はいくら、とう表示回数をベースに広告が決められていた。それをGoogleは、1997年からCPCとう広告のクリック単価を割り出し、クリックベースでの費用を導入。

その手法が今世界で最も利用されているリスティング広告の柱となっている。

そうGoogleがすごいのは新たなルールを作ったこと。そしてルールが変われば、マーケティングの手法も変わること。だから僕らはルールを徹底的に学ぶ必要がある。

それが闇雲にお金を使わず、闇雲にオンラインと叫ぶ前に徹底的にやらなければいけないことだ。教習所にいく前にいきなり外で運転することがないように、まずは交通規則を学ばなければならない。

デジタルマーケティング界にはどんな人気競技があるのか、それぞれの競技にはどんなルールがあるのか

これはデジタルマーケティングに限ったことじゃない。

日本で勝つには日本のルールを学ぶべきだし、

世界で勝つには世界のルールを学ぶべきだ。

日本人が世界で勝てないのは世界のルールを知らないから。

世界で戦いたいならまずは世界のルールを学びに世界へ飛び出す必要がある。

全てはルールを学ぶことから始まる。

勝ちたいのであれば。