バカにされる日本人

海外のニュースを見ていると

時折日本の情報も報道されてることに気づく。

最近イギリスのThe Economistに

何度も掲載されてるこんな記事がある。

Covid-19 spurs single Japanese to look for love

Covid-19 spurs single Japanese to look for loveMatch-making agencies have received a surge of inquiriest.co

コロナで日本人がますます愛を探し始めた?

毎回タイトルが変わりながら繰り返し出てきているこの記事。

そもそもそんなことニュースにする必要あるのか?って程度の記事だが、

さらに言えばそんな外国のたわいもない話をイギリスの新聞が

堂々とニュースにする必要ある?ってことが甚だ疑問だ。

こんな世界が大変な時に。

じゃぁ何のためにこんな記事が出るかと言えば、

要はエンタメ的なポジション何だろうなと思う。

笑える話、単刀直入で言えばバカにされてるってことだ。

なぜそう言い切れるかというと、

日本のニュースが出てきたと思ったら大概、

男女差別か、エロスか、それの伴う少子化か、

あとはソフトバンクのニュースくらいだからだ、最近は特に。

じゃぁこれはアジア人だからバカにされてるのか?

と言われればどうやら違う。

中国人は世界の覇権を争ってる大国として

世界がその実力を認める形で報道されてるし、

韓国はエンタメの最先端を行く国として

前向きな報道が目立つ。

なぜ日本だけが?

確かに最近パッとしないといった見方もできるが

観光や文化、GDPで言ってもまだまだ世界トップクラスの

実力を誇る国である。

では何で日本だけが小馬鹿にされるのか?

それは反論しないからである。

そもそも日本は国家ブランディングが弱い。

そもそもあまり注力してない国なのは間違いない。

例えば、韓国や中国を想像して見たらわかると思うが、

国のことや国民のことを小馬鹿にされたら黙っちゃいない。

徹底的に文句を言うし、やり返す。それは国民レベルまで浸透している。

それは普段の外交のニュースを見ていると誰もが想像できると思う。

僕自身ニューヨークにきてそれを痛いほど痛感した。

プロの不動産屋として仕事をしながら、色々な人種を見てきた。

年に3000人の旅行者を受け入れるホテルビジネスもしていた。

その中でわかったことは、韓国も中国も主張が強いと言うことだ。

家賃の交渉はするし、何かあればすぐにクレームを言う。

それに対して日本人は家賃の交渉もしないし、

何か問題があっても我慢する。そういう美徳がある。

この違いはでかい。

もし海外のメディアも、

猛烈な反論を受けたら、

そこは人間、次の機会の時は躊躇する。

でも文句を言われなければ気にせずやり続けるだろう。

日本の美徳は世界で通用しない。

日本のこう言った文句を言わない、

我慢すると言う性格は人として素晴らしい。

かなりの進化形であることは間違いない。

でもそれは世界のルールの中では、

都合よく扱える人種、と言う位置付けにもなってしまう。

みんなは言うだろう。日本人は素晴らしいと。

でもそれは、優しすぎる男が最終的にモテないのと一緒で、

都合よく扱われているという裏の面を見落としてはならない。

日本人はそんなもったいなさを常に抱えている。

人にバカにされても文句を言わない、

そもそも気付かない、気にもならない、

こうなった理由の根幹には、

日本人としての自信の無さ、

失った誇りというものが根深くある。

それはニューヨークきてから十年、

ずっと変わらずに感じることで、

日本人を見てても感じるし、

海外のニュースを見てても感じる。

「無知の知」

とはギリシャの賢者ソクラテスが言った言葉だが、

知らないことを知ることがまずは大きな成長だ。

失った誇りはすぐには戻らないだろう。

だからこそまずは自信を失ってることに気づくこと。

そのために一度海外へ出て肌で感じること。

これが今の日本人には必要なことだと思う。