「不安定な時代」こそ「不安定」へ進め
スーパー不安定な時代がくる。
第三次世界大戦、世界大恐慌、
発展途上国の人たちに仕事を奪われる、
どれもこの5年以内に起こりうる話だ。
これは日本に住んでると
なかなかピンと来ないかもしれない。
例えば、
今僕が住んでいるニューヨークの家では、
毎日のようにデモの声が聞こえてくる。
昨日窓からNY公立図書館の前で
大きな集会が行われていたのを見たが、
それは150人が逮捕された大きなデモだったと
今日世界中のメディアで報じられていた。
先日日本から来たお客さんの一人が
タイムズスクエアにあるホテルの前で、
タバコを吸っていたら強盗にあった。
そんなタイムズスクエアにある
オフィスでこれを書いているが、
ここでも毎日のようにデモが起きている。
治安の問題だけじゃない。
そんなオフィスに週末だから一人でいるが
今日は遠く離れたパキスタン人とインド人の
チームメンバーと仕事をしている。
彼らに土日は関係ない。(宗教上の休日は守るが)
そんな普通の日本人よりも働く優秀な彼らだが
時給はなんと3ドルだ。言語の壁が崩れたら、
日本を含む多くの先進国の人が仕事を奪われるだろう。
治安や失業だけではない。
先ほど昼ごはんにカフェで買ったサラダ、
それも作り置きの普通のサラダだったが3000円だった。
隣にある日系のレストランでは
三角おにぎりが一つ1000円で売られていた。
これが僕の日常であり、
世界で今まさに起こってることだ。
そしてこの波に日本もすぐ飲み込まれていく。
治安、仕事、物価、
世界はこんなにも不安定だからこそ、
自分はなんとか安定した環境へいきたい、
その気持ちはよくわかるが、
実は一番失敗する選択こそ、
「安定したように見える環境」を選ぶことだ。
会計士、弁護士、歯医者、
かつて安定したイメージのあった職業は、
これからいち早く不安定になる。
日本の地元に就職、
日本の大企業に勤務、
「安定したように見える環境」は、
これからいち早く安定感を失うだろう。
実際日本は世界と比べ、
この30年で物凄いスピードで貧しくなっている。
これはあらゆる統計を見ても明らかだし、
海外旅行へ頻繁にいく人なら
身を持って感じてるはずだ。
スーパー不安定な時代
そんな時代に、最も心を安定させる道は、
実は「不安定な環境」にいち早く飛び込むことだ。
人間の環境適応力はすごい。
「安定した環境」にも
「不安定な環境」にもすぐに慣れる。
慣れれば心も生活も「安定」する。
海外生活13年、
日本じゃ考えられない物価の高さ、
アメリカ特有の訴訟に囲まれた日々にも、
もう慣れてしまった。
これは余裕ができたのではない、
「厳しい環境」にただ「慣れた」だけだ。
気候にも慣れ(マイナス15度とか)
英語にも慣れ(英語伝わなくても気にしなくなった)
訴訟にも慣れ(めんどくさいけど怖くはない)
金欠にも慣れ(常にギリギリ、貯金できたことない)
どれも当たり前になってしまった。
スーパー不安定な時代
そんな未来がすぐそこにきている。
そうであれば、
誰より先に「不安定な環境」に
飛び込んだ方が良い。
「不安定な環境に慣れる」ことができれば、
次は「不安定な環境を楽しめる」ようになり、
最後は「不安定な環境を求める」ようになる。
その環境こそが自分を成長させ、
その成長こそが「長期的な安定」だと気づくからだ。
人生はランニングマシンに似ている。
走り続けなければ現状維持すらできない。
将来の「安定」を強く求める人ほど、
実は「不安定な環境」を早く選んだ方が良い。
その一つの選択肢として海外移住はおすすめだ。
ニューヨークに来て13年、
そろそろ僕も次の「不安定な環境」へ
挑戦したいと思う。楽しみだ