怒ったら負け
NY市の発表によると、銃犯罪と殺人事件の件数が昨年度比べて増加しているようだ。
・銃犯罪 +64%
・殺人 +79%
・自動車盗難 +68%
・強盗 +34%
これだけ見るとニューヨークやばそうってなりそうな数字だが、ちゃんと調べてみると、全体の犯罪件数は昨年の5月と比べると21%減少しているとのこと。外出禁止のおかげで全体の犯罪は減ったが、特定の犯罪は増えたという結果だ。
ちょっと安心。
ただ今までになかったストレスや怒りが巻き起こってるのも事実。これほどの規模のデモは今までなかったし、こんなに銀行や店舗の窓が破られることもなかった。
感染症より恐ろしいのは人の怒り
そして短なところでも人間同士の摩擦はかなり増えているように思う。離婚が増えているという話も聞くし、僕の周りでも雇用やビザ、マルチ商法など色々な人間関係のひずみが生じ始めている。やっぱり人間追い込まれると本性がでる。本性が出た時の人間ほど、利己的で危険な生き物はいないなとつくづく思う。そういう人ほどすぐに怒りをあらわにする。
そう、
今、
世界は、
怒ってる人、
で
溢れている。
そして確実に言えることは、
怒ったら、
負け、
だ。
漫画ブリーチ(死神の話、確か少年ジャンプ、最近見た)では、敵のボスキャラのアイゼン隊長が、他の隊長を挑発する場面が何度も描かれている。そして挑発に乗って怒りをあらわにした強者であるはずの隊長たちはいとも簡単にアイゼン隊長に倒されていく。
怒ったら負けだ。
孫子は言った。
「敵が怒っているなら挑発してひっかきまわせ」
怒ったら負けだ。
孫子はこうも言った。
「君主は、一時の感情的な怒りによって戦争を起こしてはならない。将軍は、憤激に任せて戦闘に突入してはならない。国益に合っていれば、行動を起こし、利が無ければ思い止まるべきだ。個人的な怒りの感情はやがて収まり、喜びの感情が湧くこともあるし、一時の憤激もまた静まって、愉快な気分になることもあるが、亡んだ国は立て直すことができず、死んだ者を生き返らせることもできない。だから聡明な君主は軽々しく戦争を起こさず慎重であり、優れた将軍は軽率な行動を戒めるのだ。これが国家を安泰にし、軍隊を保全する方法である。」
怒ったら負けだ。
短気で怒りっぽい人ほど挑発されて計略に引っかかる。これはボクシングでもビジネスでも政治でも至る所で見られる生存を掛けた人間同士の戦いだ。日本が第2次世界大戦に突入していったのも欧米諸国からの挑発が一因だ。
怒ったら負ける。
何より、怒れば怒るほど相手が傷つくと思いがちだが、実は自分が傷ついていくのが不思議な事実。一度怒った時に冷静に眺めて見て欲しい。ブチ切れて悪い言葉を吐いた時の感覚を。嫌な感覚が体を駆け巡っているのがわかる。さらに一度出した怒りの感情は、あとで記憶の中で何度か再生される。その度にまた嫌な感覚が体を駆け巡る。
怒ってもいいことない。
そんな無駄なことをしないで、
怒りにはそっと蓋をしよう。
怒るのではなく、
相手の立場になって考えてみる。
相手も今大変だよな、と。
怒るのではなく、
大きな視点で眺めてみる。
自分も含め人間ってそんなもんだよな、と。
こういう時だからこそいろんなことがある。
だからこそたくさん修行をつむ機会がある。
NYいたら毎日いろんな事件がある。
だからこそ怒りとの対決の場数が増え、
怒りをコントロール力があがる。
コロナは怒りを手なづける千載一遇のチャンス。
怒ったら負けだ。