失敗することから始めよう

日本の帝国データバンクは15日、今年の倒産件数が2013年以来、7年ぶりに1万件を超えるとの見通しを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大の影響による倒産が増えているようだ。

倒産、破産と聞くと、「終わた。。。」というイメージがどこかにある。だがこの数字を見る限り、日本だけでも8000件から1万件毎年あることを考えれば、1日25件近く倒産してることになる。

そんなに多いのか。

実際、今回のコロナで倒産の話をアメリカでもよく聞くようになった。ブロードウェイのエンタメ会社、大手アパレル会社、大手レンタル会社など名だたる企業が倒産をしている。その影で小さな会社の倒産を考えるととんでもない数になるだろう。

だが外で思われてるイメージと倒産した当事者の実態は大きく異なっていることが往々にしてある。

”再スタート”

倒産した会社の人の話を聞くと、すでに新しいことにチャレンジしてる人が多い。想像してたよりずっと前向きだ。

頭を抱え込み、布団が1週間出られず、家族にも逃げられ、人生のドン底に陥ってしまう、そんなテレビで見たような光景はあまり見られない。

むしろ、ダメ男から離れて、やっと新しい人生に歩める、そんな清々しい表情の人もたくさん見てきた。

どうやら僕らが思ってる”倒産”のイメージと何かが違う。

これは日本で育った僕らとアメリカで育った人でも感覚が違うかもしれない、ということで倒産に関するアメリカの歴史を遡って見たい。

まず過去に破産した著名人より

ウォルト・ディズニー
1920年に立ち上げた最初の映画スタジオがわずか2年で閉鎖破産宣告を申請。しかしすぐさま新たなスタジオを開設。1928年にミッキーマウスを生みだし、アニメ映画産業の頂点に。

ヘンリー・フォード
2回の破産を経験。初めて立ち上げたデロイト・オートモバイル・カンパニー、それに続くヘンリー・フォード・カンパニーともに、「技術面にこだわるあまり、利益創出に十分な台数を生産しなかった」ことが原因で倒産。心機一転、40歳でフォード・モーターを設立。投資家からかき集めた資本金3万ドルで、見事3度目の正直。

ドナルド・トランプ
カジノ経営をめぐり過去に6回も破産。しかしすべてが法人破産であるため、本人は「会社が破産したのであって、自分は破産したことがない」と主張。現在大統領に。

なんと6回破産しても大統領になれるのか!

まさにアメリカン・ドリーム

これほど失敗を許容するアメリカを象徴する経歴もないだろう。この事実だけを見てもアメリカという国がいかに失敗を許容する文化があるのか、また資本主義という仕組みがいかに何度も挑戦できる環境を用意してるのかがわかる。失敗しちゃダメだという文化は日本には根強く残ってる気がするが、資本主義の仕組みそのものはどうやら失敗者救済らしい。挑戦者にはどんどん挑戦してもらった方が国のためになる、そういう結論が出されている。それは歴史がすでに証明してしまった。

歴史を見る限り、

実績を出した人というのは、

失敗しなかった人ではなく、

何度失敗しても最後まで諦めなかった人たちだ。

つまり、

1、まず本気で失敗する

2、そこから失敗しても挫けない心を鍛える

3、自分が望む結果にたどり着く。

こんな感じか。

失敗することから始めよう。

本気で。

会社をやるなら、

倒産覚悟、

それくらいで行こう。